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電子の絆

「電子の絆はセックスを武器にしてるわけじゃん。」アンリが帰りのファーストクラスの中でケンに言った。「お前、女子高生がそういうハシタナイこと言うな。」「でさ、他に武器になるものってなにがあるかな?」「うーん、たしか世界大戦のあったころに支配者層が考えてたらしいな、そういうこと。シネマ、スポーツ、セックス、だったか。」「なにそれ?」「人を洗脳する一番早い方法がその3つだって。まあようは娯楽だな。」「ケンは具体性に欠けるんだよ。」アンリはシャンパンをラッパ飲みしている。

空港につくとピアスまみれの女が声をかけてきた。「お前桂杏里か?」「あんた誰?」アンリがムッとしていると女は笑った。「お前のお姉ちゃんだよ。年はお前の5つ上だ。いきなり死んだはずの父親から連絡があってお前のボディガードを頼まれた。」「ボディーガード?お姉ちゃんなの?」「中卒で自衛隊入って色々銃器ぶっ放してるし、護身術の類ならそこらの大男にも負けない。」「自衛隊ってピアスOKなの?」「今は格闘技っていうの?あれの一応プロやって飯食ってる。試合の時は外すけど試合以外ではつけてる。アピールポイントなの。」「格闘技?えっ!?ケン!さっき言ってた支配者層が民衆を洗脳しようとするときに利用した3つってセックスとシネマとスポーツだよね。スポーツをどう利用するの?」ケンは動揺してまごまごしている。アンリの姉は続けた。「あんたもアタシと同じで頭ぶっ飛んでるね。アンリ、アタシの名前はリサ。ボディガードの枠を超えて協力してもいいよ。」

「ひとまず。」アンリはリサに詰め寄った。「ロゴよ。」「ロゴ?」ケンとリサが不思議そうに聞いている。「アタシの戦いにふさわしいロゴマーク、いいのないかな。だってどこの団体だってその団体を代表するロゴマークがあるでしょ?ブランドってことよ。」リサが言った。「アタシ、背中に核エネルギーのマークのタトゥーしてるよ?」「姉ちゃん頭おかしいな。」アンリはゲラゲラ笑った。

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